明日息子と何しよう

いじめにより不登校(4年目)になった息子と過ごした、約4か月の休暇を取った親父の記録。

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休暇8週目(8/16)終了「休暇前半のまとめ(下)」

つづき

 

前回の記事では、休暇前半における自分の気持ちの移り変わりを次の5つの期間に分けて示した。

①何とかしなきゃ期

②ホームティーチャー期

③支えよう期

④聞き取り期

⑤認めることが大事だね期

 

今回は、③〜⑤のそれぞれの期間において、前回同様にまとめていく。

 

前回記事の②ホームティーチャー期のまとめにおいて「「学習」を受け入れるには、まだパワーが足りていないと思った。」と記したところである。息子は「学習」への苦手意識からか、その香りに過敏に反応しているように見えた。楽しんでいるようで、そうじゃない、何か戸惑いも混じったような。科学や工作、料理など本人が好きそうな活動を一緒にやってみたが、「付き合ってくれてる」感が滲み出ていた。

 

③支えよう期

息子と一緒に過ごす時間が増えたことは良いことだとは、息子の反応を抜きにしては言えない。少し息子との過ごし方を変えることにした。息子が望む、息子が幸せを感じる、自分を思ってくれていることが実感できる、自分を肯定してくれる、そんなことが感じられるような関わりをとおして、息子のパワーをチャージしていくことにした。

今でも鮮明に覚えていることがある。どうしても高校を休みたい日があった。そのとき、母は「ショッピングに行こう!」と隣町に連れて行ってくれたのである。とても嬉しかった。その後も母は自分がピンチのときには必ず支えてくれて、救ってくれた。あの日母がしてくれたように、自分は息子をショッピングに連れ出した。

 

今思うこと。

とにかく、息子のパワーをチャージすることに専念することにした。ただの甘やかしでは?自分自身の中にもそんな葛藤はあったが、この方向転換により息子はさらに心を開いてくれるようになり、徐々に学校を意識した言葉も出始めるようになってきた。息子の反応から、ダメージが大きさによってはこのような選択が必要なのだろうという考えに気付けたことがよかったと思っている。

 

④聞き取り期

息子と過ごす時間が密になり、また、心を開いてくれるようになってきたことで、どのようなことを考えているのかを詳細に聞くことができるようになった。徹底して自分を俯瞰し、現在の自分がおかれている状態を「運命」として受け入れようとしており、その考えが想像以上に深く、長い間自分自身と対話を積み重ねてきたようである。そのことで以前のように荒れることは少なくなったのかもしれないが、それは社会とのつながり、人との関わりを代償としたようにも感じた。

自分は正直どうしたらいいものか悩んだが、息子には「好きなことを伸ばす、苦手なことを克服することで自信を取り戻していく」という長期的な目標を提案した。次の図は、息子の考えのほんの一部をマインドマップにしたものである。

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その中で「できるだけ人と会う経験を積んでいこう。」という具体的な取り組みを息子に話した。ちょっと荒療治かもしれないが。

 

今思うこと。

やはり息子と深い話ができるようになったということが、互いを理解するという点で良かったと感じる。息子の話は驚くほど俯瞰的で、本当に面白い。息子も記憶を掘り下げるように、次々と話してくれるようになった。「人と出会う」ことは今でもできることとできないことがあるが、頑張れそうなときは息子自身で頑張っている場面も見られる。普段は思い切り好きなこと、得意なことを楽しみ、頑張れるときは頑張る。「うつしまるくん」にも毎日取り組んでおり、以前よりも苦楽のバランスがとれて罪悪感のない生活ができているように見える。

 

⑤認めることが大事だね期

では、前半のまとめの最後、今現在のことについてである。前回記事で「他人の人生はそう簡単にコントロールできるようなものではない」と述べたが、結局は「自分の人生は自分でどうにかするしかない」正しくは「したほうが効果的で効率的」と捉えるようになった。「好き」に勝ることはないし、受動的が「主体的」に勝ることはない。「主体的に、自分の人生を幸せにしていくことができる」よう支える。そのためには、まず、生きるパワー、前を向くパワー、をチャージすることができるよう、本人をまるっと肯定することが大事。最近はそんなことを考えて過ごしている。

 

これからのこと。

これからのこと、と書いておきながら、これからのことは分からない。しかしきっと、息子は息子なりに自立していくだろう。親はその環境をつくって、そして信じなきゃね。良さそうなところに飛んでいって、咲いたらいいよ。そんな気楽な、心構え。

 

おわり